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サードプレイスとしての学習塾

サードプレイスとしての学習塾

記事執筆者:管理人

記事執筆日:2025年10月30日 17時34分

記事更新日:2025年10月30日 17時34分

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タグ:コラム



特にローカルな学習塾では、学力向上よりも精神的な居場所としての存在価値が相対的に高まってきていると思います。
実際に私自身も10年以上学習塾業務に携わる中で、顧客層の変化を感じてきています。
親御さんサイドには「いい成績を取らなければ塾を続けさせられない」という部分は昔も今も変わらずにあるのですが、それ以上に「子供が行きたがるから行かせたい」というニーズは圧倒的に増えています。
また、子供の人口が減っているにもかかわらず、発達障害や不登校といった問題を抱える子供の人数は増えています。
子供の人口は、日本のピーク時の半分以下になっています。
学校での集団生活というものに破綻が起きているのは、誰もがわかっていて誰もが目をそらしていることだと言えます。

ここで私たちが認識しないといけないこととして、地元の学習塾に求められるものというのは実は完全にシフトしきっており、保護者・子供・学習塾の三者すべてがそのことに自覚的になっていないという可能性すらあります。自分の雑務を減らす、子供たちに直接向き合う時間を増やすということが、自宅でも学校でもないサードプレイスとしての価値を高めるのだと思います。

学習塾の講師も、学校の教員も、自らが学校で習ってきたことを仕事に使っている割合が「比較的高い」ことを再確認しなくてはなりません。
ほとんどの仕事において、学校で習うこと自体をそのまま使うことはありません。その代わりに、子供たちが自分で考えて自分で判断するという経験は最も重要な経験です。まだ自分が熱中できることに出会っていない子供たちには学校の勉強の中で試行錯誤をする訓練をしてもらえばいいし、熱中できることが他にある子供にはそれをのびのびとサポートできる環境だけあれば十分なのかもしれません。

サードプレイスとしての学習塾・地域に必要とされる学習塾であるためには、業務効率化を徹底的に行い、学習塾の教室長を含めすべてのスタッフが仕事に余裕を持つことがスタートです。その上で趣味を持ち、遊び心ある大人として子供たちに向き合う時間を増やすことが、遠回りに見えて実は最も大切なロードマップなのかもしれません。
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